■原書
"The Moon and Sixpence" W. Somerset Maugham (Vintage, 2009) ※作品の初版は1919年
■翻訳版
『月と六ペンス』ウィリアム・サマセット モーム 金原瑞人 訳
■評価
ジャンル:文学
面白さ:★★★★☆
難易度:★★☆☆☆
レベル:TOEIC L&R 800~ 英検準1級~
所要時間:8時間(ネイティブスピード:3時間程度)
■感想
冒頭部分は中々難しい文章ですが、それ以降は比較的読みやくストーリ自体も面白いので、洋書初心者にもおすすめです。個人的にはStricklandの内面をもう少し描いてほしかったという思いはあるものの、あくまで客観的な視点にこだわっているので、作者の趣旨とは外れるのかもしれません。
40代まで証券マンとして慎ましく働き、妻と子供を養っていた英国人Stricklandは、突如家族を捨ててパリに渡った。男がすべてを犠牲にして選んだ道とは—。こんな感じのお話です。無頼派な人間の物語が好きな人であれば絶対に楽しめる作品。あと太平洋の島に行きたくなります。
■一文紹介
‐ ‘I don’t think of the past. The only thing that matters is the everlasting present.’ ‐(76頁)