■原書
"Once A Runner" John L. Parker Jr. (Scribner, 2009) ※作品の初版は1978年
■評価
ジャンル:文学
面白さ:★★★★☆
難易度:★★★★☆
レベル:TOEIC L&R 900~ 英検1級~
所要時間:11時間
■感想
邦訳未出版の作品ですが、海外サイトを見ると必ずと言って良いほどBest Running Booksの上位に来ています。もともとは自費出版された本で、徐々に口コミが広がり人気を博すようになった作品だそうです。文体が難解で中盤までは読み進めるのが苦痛でしたが、話が進むにつれてどんどん入り込めました。
マイル走者(1.6km)のQuenton Cassidyが紆余曲折を経て、世界記録保持者のJohn Wantonに挑戦するというのが大きな話の流れです。大学での騒動がきっかけで競技会から締め出されたCassidyは、人里を離れて一人トレーニングに打ち込むことになるのですが、そのストイックな姿は『ロッキー』シリーズや『あしたのジョー』を彷彿とさせます。とても日本人受けしそうな作品なので、いつかは邦訳版が出ることを期待します。自分で翻訳するには難易度が高すぎるので💦
■一文紹介
‐ Cassidy very early on understood that a true runner ran even when he didn’t feel like it, and raced when he was supposed to, without excuses and with nothing held back. ‐(122頁)